イギリス研修 Day 6
2025年08月01日
終日英語の授業で、「生きた英語」を学ぶ
イギリス研修6日目は、気温22度で雲が少なく柔らかな日差しが差し込む過ごしやすい気候でした。朝食後には、全体でこれまでの研修を振り返るセッションを実施しました。生徒たちは、ここまでの研修で得た楽しい経験や悔しかった体験を振り返り、誰一人として「今の自分が全力を出し切っている。」とは言い切れないという、とても正直で誠実な自己評価を共有してくれました。「他国の留学生とたくさん話すことができている。」「分からないところは質問できている。」と語る生徒もいれば、「まだ勇気が出ない。」「失敗が恥ずかしい。」「現状に満足してしまっている。」と葛藤を抱える生徒もいました。研修は限られた時間の中で、自分の力を最大限に引き出す挑戦の場です。生徒たちが「自分はこんなものではない。」「与えられたこの貴重な時間を後悔なく使い切りたい。」と思えるよう、改めて目標を確認し、どう気持ちを切り替えて行動を変えていくかを一緒に考える時間になりました。
この日は以下のようなスケジュールで、終日英語授業でした。
• 午前:10:00~11:30/12:00~13:30
• 午後:15:15~16:45/17:15~18:45
授業内容はクラスごとに異なり、助動詞の文法解説、英語圏のことわざ、恐怖症についてのディスカッション、新聞づくりの続編など、実践的かつ多様なテーマが扱われました。日本の受験英語とは異なる「生きた英語」の学習が中心で、日常会話では使わないような表現にも触れる中で、生徒たちは戸惑いながらも、イタリアやイスラエルなどの生徒と互いに知識や考えを共有しながら積極的に学び合っていました。「各国で考え方や発想、学校で学ぶ内容が違っていて面白かった。」「自分の個性や文章力を活かしてコミュニケーションが取れたことが嬉しかった。」といった声が聞かれた一方で、「他国の生徒がすぐに自分の意見を言えるのに、自分はまだ言葉が出てこない。でも、次の授業では絶対に発言したい。」と強い決意を示す姿もありました。授業の合間の休憩時間や他国生とのやり取りからも、今までより一段階ステップアップしたような変化も感じられ、現地での生活と学びを通じて、着実に視野と自信を広げている様子が見受けられます。世界の中で自分の位置を知り、これまで「当たり前」だったことが必ずしも他国でも同じでないという発見は、高校生である今、非常に大きな学びになります。日本に戻ったあと、自分たちの行動や価値観にどのような変化をもたらしていくか。そのための土台が築かれつつあるように感じます。
この日のナイトアクティビティは「Splash」と呼ばれるものでした。いわゆる水風船バージョンの卵落としコンテストです。与えられた段ボールやごみ袋、テープなどの限られた材料を使い、水風船を包み込んで高所から落としても割れないように工夫を凝らすアクティビティです。今回も多国籍のグループに分かれました。材料の使用条件には「イギリスの都市名を挙げた数に応じてテープの長さが決まる」といった知識を活用する要素もあったり、議論を重ねながら、各チームが独自のアプローチで“コーティング”を行いました。完成した水風船は高所から落下させ、割れずに地面に着地すれば成功。成功したチームは、普段お世話になっている大学スタッフの頭上で水風船を割って水をかけるというご褒美が用意されていて、見事成功したチームが次々とスタッフに水をかけて大いに盛り上がりました。スタッフと生徒たちとの距離が近く、互いに信頼関係を築けているからこそ成り立つアクティビティで、生徒の笑顔と歓声に満ちた夜になりました。
(現地より)