2年生がフィールドワークを実施しました

2022年07月27日

現地訪問やオンラインで充実した1日に

 7月19日(火)を中心にして、2年生のフィールドワーク(FW)を実施しました。
 2年次は、各自が興味を持ったテーマを個別に研究する形になって3年目。複数の生徒が同じFW先を希望していてグループになったところもありますが、自分の研究テーマを掘り下げて、個人でFWを希望する生徒が毎年増えています。今年度は、自分自身の進路につながるような課題研究に目を向ける生徒の数が増えていることも特徴です。
 
 さて、本校のFWは、生徒たちが希望する企業や自治体などへ自らアポイントメントを取ることも実践しています。インタビュー活動もそうですが、社会の最前線で働いている人との対話は、自身の研究課題などを深く考える貴重な機会です。また、限られた時間で充実したFWになるよう、自分がどんな研究をしているのか相手に伝えるスライドを作成したり、質問を深めるなど準備を進めてきました。

 今回のFW先をいくつか紹介すると、 ※( )内は研究テーマ
●一般社団法人ヤングケアラー協会(ヤングケアラーの実態と子ども達への支援について)
●小学生のためのフリースクール「みんなの学校」と長野市教育委員会 学校教育課(地域活性化×教育について)
●株式会社長野パルセイロ・アスレチッククラブと長野市役所スポーツ課(地元のプロスポーツチームが地域に与える影響と、それを活かした地域づくりとは)
●信州大学教育学部附属次世代型学び研究開発センター 森下孟准教授(ICT教育の可能性)
●おぶせファーマーズ(地域農業経営のさらなる高利潤化について)
●特定非営利活動法人一匹でも犬・猫を救う会(多頭飼育崩壊の原因と解決策)
●長野県庁 環境部 資源循環推進課(海洋プラスチック問題を海なし県から考える)

 現地訪問にこだわらず、県外やFW先の職種など状況に応じてオンラインを活用し、それぞれに有意義な時間を持つことができました。
 
 以下は、FWを終えた生徒たちの報告書から抜粋です。
「地域医療の活動に参加してもらうためにアプローチの仕方を工夫するというのが興味深かったが、医療と地域コミュニティーを結びつけるには住民との信頼関係を構築することが前提であり、これが難しいのでひとつの課題になっているそうだ。」
「アートと芸術を結びつける前に、アートの価値をどのように判断するかという基本から話していただき、私が芸術に対して一方的な視点でしか地域活性と結び付けられていなかったことを痛感した。今後は具体的な策を練りつつ、アートと地域活性をつなげるより良い形を検討したい。」
「地域活動への高校生の参画は、高校生・地域双方にメリットが大きい。ただ問題は、その双方をマッチングする機会が非常に少ないということ。私は高校生を地域・行政をマッチングするプラットホームの創設を研究目標として今後の探究活動を進めていきたい。」
「仮説でも立てた通り、摂食障害の予防として、学校の授業が有効であることが分かった。海外では食の授業がしっかりと行われたり、摂食障害を専門に調べる機関があるのに対し、日本はまだまだ。これからの研究は学校でどのような授業を行えばよいのかを考えたい。」
 
 得られた生の情報には、今後の課題研究に活かすことのできるヒントや気づきが数多くあったのではないでしょうか。12月に実施するプロジェクト発表会に大いに生かしてほしいと思います。

 続くコロナ禍でのフィールドワークでしたが、長野高校として感染防止対策を徹底し、またFW先のご厚意で無事にFWを終えることができました。今回、2年生のFWを受け入れてくださった企業や自治体、学校関係など多くの皆さん、お忙しい中、貴重なお時間をありがとうございました。

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